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その「歯茎の腫れ・出血」は危険信号!気づかないうちに進行する歯周病と全身への影響

歯磨きの時に歯ブラシに血が付く、歯茎が赤く腫れている気がする…。そうした症状に気づいても、「疲れているからかな」「磨きすぎたかな」と、つい軽く考えていませんか? 実は、その歯茎の腫れや出血は、あなたの体に忍び寄る歯周病の、そしてさらに言えば全身の健康問題の、重要なサインかもしれません。

今回は、にしざわ歯科クリニックが、歯茎の異常がなぜ危険信号なのか、そして歯周病がどのように進行し、お口の中だけでなく全身にまで影響を及ぼすのかを詳しく解説します。

歯茎の腫れ・出血は「歯周病」の始まり
健康な歯茎は薄いピンク色で引き締まっており、歯磨きやフロスをしても出血することはありません。しかし、歯周病が始まると、歯茎に炎症が起こり、以下のような症状が現れます。

歯茎の赤みや腫れ: 炎症によって歯茎が充血し、健康なピンク色から赤みを帯び、ぷっくりと腫れたり、ブヨブヨとした感触になったりします。
歯磨き時の出血: 歯周病菌による炎症で歯茎の毛細血管がもろくなり、少しの刺激でも出血しやすくなります。
口臭の悪化: 歯周病菌が硫黄化合物などのガスを発生させるため、不快な口臭の原因となります。
歯茎の退縮(下がる): 炎症が続くと歯茎が下がり、歯の根元が見えるようになることがあります。
歯が長くなったように見える: 歯茎が下がることで、歯が以前より長く見えることがあります。
これらの初期症状は「歯肉炎」と呼ばれ、歯周病の入り口です。この段階であれば、適切な治療とセルフケアで改善することが十分に可能です。しかし、多くの場合、痛みがないために放置されがちです。

「沈黙の病気」歯周病の恐ろしさ
歯肉炎が進行すると、炎症は歯茎の奥、歯を支える歯槽骨へと及びます。これが「歯周炎」と呼ばれる状態です。歯周炎の特徴は、歯と歯茎の間に「歯周ポケット」が形成され、その中で歯周病菌がさらに深く侵入し、繁殖することです。

歯周病菌は毒素を出し、体の免疫反応と相まって歯槽骨を徐々に溶かしていきます。この骨が溶けるプロセスは、基本的に痛みがないまま進行します。そのため、患者さん自身が気づかないうちに病気が悪化し、「沈黙の病気」と呼ばれる所以です。

気づいた時には歯がグラグラしたり、突然膿が出たりして、手遅れになってしまうことも少なくありません。最終的には歯が抜け落ちてしまう、あるいは抜歯せざるを得ない状況に陥ってしまいます。日本では、歯を失う原因の第1位が歯周病なのです。

お口の中の炎症が全身へ!歯周病と全身疾患の深い関係
さらに恐ろしいのは、歯周病がお口の中だけの問題に留まらないことです。歯周病菌や炎症性物質は、炎症を起こした歯茎の血管から血液に入り込み、全身へと運ばれていきます。これにより、以下のような全身疾患のリスクを高めたり、悪化させたりすることが近年多くの研究で明らかになっています。

糖尿病: 歯周病があると血糖コントロールが悪化しやすく、逆に糖尿病があると歯周病も悪化しやすいという**「負のスパイラル」**の関係にあります。歯周病治療が糖尿病の改善に繋がることも報告されています。
動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞: 歯周病菌や炎症性物質が血管内に入り込み、血管の内壁に炎症を引き起こしたり、コレステロールの蓄積を促進したりすることで、動脈硬化を進行させます。結果として、心臓病(心筋梗塞、狭心症)や脳卒中(脳梗塞)のリスクが高まります。

誤嚥性肺炎: 高齢者では、お口の中の歯周病菌が唾液や食べ物と一緒に誤って気管に入り込むことで、肺炎を引き起こすことがあります。
低体重児出産・早産: 妊婦さんが歯周病にかかっていると、炎症性物質が子宮の収縮を促し、低体重児出産や早産のリスクを高める可能性が指摘されています。
このように、歯茎の腫れや出血は、単なるお口のトラブルではなく、命に関わるような全身の病気の「入り口」となる可能性を秘めているのです。

歯周病を防ぐために、今すぐできること
歯周病は、適切なケアと予防で進行を食い止め、改善することが可能です。

毎日の丁寧なセルフケア: 歯周病の最大の原因は、歯の周りに付着する細菌の塊「プラーク(歯垢)」です。歯ブラシはもちろん、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯茎の境目や歯間のプラークを毎日徹底的に除去しましょう。

にしざわ歯科クリニックでの定期検診とプロフェッショナルケア: ご自宅での歯磨きだけでは落としきれないプラークや、石のように硬くなった歯石は、歯科医院でしか除去できません。定期的ににしざわ歯科クリニックを受診し、歯科医師や歯科衛生士による専門的なクリーニング(PMTC)と歯周病検査を受けましょう。これにより、早期発見・早期治療が可能となり、進行を食い止めることができます。

生活習慣の見直し: 喫煙は歯周病を悪化させる最大の要因の一つです。禁煙は歯周病改善の第一歩です。また、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理も、歯周病の予防に繋がります。

「ただの歯茎の出血」と軽視しないでください
「歯茎の腫れや出血」は、体が発している大切なサインです。痛みがないからといって放置せず、ぜひこの機会にご自身の歯茎の状態をチェックしてみてください。

もし少しでも気になる症状があれば、手遅れになる前に、迷わずにしざわ歯科クリニックにご相談ください。皆様のお口の健康、ひいては全身の健康を守るために、私たちがお力になります。いつでもお気軽にお越しください。

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