清澄白河 歯医者 にしざわ歯科クリニック Rotating Header Image

Author Archives: efconnect01

睡眠時無呼吸症候群は歯科で改善できる?意外なマウスピース治療の可能性

皆様、こんにちは。私は歯科医師として、日々患者様の口腔内の健康維持に努めております。歯科というと、虫歯や歯周病の治療、あるいは審美的な改善をイメージされる方が多いかもしれません。しかし、近年、歯科医療が果たすべき役割として、全身疾患との関連性が強く認識されるようになってきました。その代表的な疾患の一つが、「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」です。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が止まる、あるいは浅くなる状態が繰り返される病気であり、その原因のほとんどが、上気道が閉塞する「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)」です。いびきがひどい、日中の強い眠気、集中力の低下といった症状を自覚される方もいらっしゃいますが、ご自身では気づかず、ご家族に指摘されて初めて判明することも少なくありません。放置すると、高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中といった生活習慣病や循環器疾患のリスクを高めるだけでなく、交通事故のリスクも上昇させることが知られています。

では、なぜ歯科医師が睡眠時無呼吸症候群に関わるのでしょうか。それは、OSASの多くが、口腔や顎顔面領域の構造的な問題に起因しているからです。具体的には、舌の根元が落ち込む、扁桃腺が大きい、軟口蓋が長い、下顎が小さい、あるいは後退しているといった状態が、睡眠中に気道を狭め、閉塞を引き起こす原因となります。

歯科では、このようなOSASの患者様に対して、内科医や耳鼻咽喉科医と連携しながら、歯科的なアプローチによる治療法を提供しています。その中心となるのが、「口腔内装置(マウスピース)」を用いた治療です。この装置は、睡眠中に下顎を前方に突き出すように、あるいは舌が後方に落ち込むのを防ぐように設計されており、気道の閉塞を防ぎ、呼吸をスムーズにする効果があります。CPAP(持続陽圧呼吸療法)が主な治療法となる重症例や、外科手術が適応となるケースもありますが、軽度から中等度のOSAS、あるいはCPAPの装着が困難な患者様にとって、口腔内装置は非常に有効な選択肢となります。

口腔内装置の作製にあたっては、まず患者様の口腔内の状態を詳細に診査します。歯並び、噛み合わせ、顎関節の状態、舌の大きさや位置などを評価し、個々の患者様に最適な装置を設計します。歯科医師は、歯型を採取し、患者様の顎の動きや呼吸時の気道の変化を考慮しながら、精密な装置を作製します。定期的な調整も重要であり、患者様の症状の改善度合いや口腔内の変化に合わせて、装置を微調整していくことで、より高い治療効果を目指します。

また、小児においても睡眠時無呼吸症候群は増加傾向にあり、成長期の口腔機能発達不全が関連している場合があります。アデノイドや扁桃肥大に加え、低位舌や口呼吸、軟口蓋の形態異常などが原因となることも少なくありません。小児のOSASは、学力低下や多動、成長発育への影響も懸念されるため、早期の発見と適切な介入が求められます。歯科矯正治療によって、顎の適切な成長を促し、歯列を整えることで、気道の確保に寄与できるケースもあります。

睡眠時無呼吸症候群の診断は、専門医による睡眠ポリグラフ検査などが必要ですが、いびきや日中の眠気など、気になる症状がある方は、ぜひ一度、かかりつけの歯科医院にご相談ください。私たちは、口腔内の専門家として、患者様のお口の状態からOSASのリスクを評価し、必要に応じて医科の専門医への受診を促すとともに、歯科的な治療を通じて皆様のより良い睡眠、ひいては全身の健康維持に貢献できることを願っております。

 カテゴリ:未分類

口臭の原因と歯科治療による改善

口臭は、自覚しにくい一方で、周囲の人に不快感を与えることもあるため、多くの方が気にされるお悩みの一つです。市販のマウスウォッシュやガムで一時的に緩和されることもありますが、根本的な解決には至らないことが多く、原因を正確に突き止め、適切な治療を行うことが重要です。

口臭の主な原因の約90%は、実はお口の中にあると言われています。代表的な原因には、歯周病、虫歯、舌苔(舌の表面にたまる白っぽい汚れ)、磨き残しによるプラークの蓄積などが挙げられます。特に歯周病は、歯ぐきの中で細菌が繁殖し、揮発性硫黄化合物と呼ばれる強い臭いのガスを発生させるため、強い口臭の原因になります。

当院では、まず口腔内の状態を丁寧に診査し、口臭の原因を特定することから始めます。歯周ポケットの深さの測定やレントゲン検査などを通じて、歯周病の進行度を把握し、必要に応じて歯石除去やルートプレーニング(歯根の表面を滑らかにする処置)を行います。

また、虫歯によって歯にできた穴に食べかすが溜まり、臭いの元となっている場合は、早期の治療が必要です。詰め物や被せ物の劣化によって隙間ができ、そこに汚れが入り込んでしまうこともあります。こうしたケースでは、補綴物の交換や再治療によって口臭が改善されることもあります。

さらに、舌の表面に付着する舌苔が原因である場合には、舌ブラシを使った正しい清掃方法をご案内しています。ご自身でのケアと並行して、定期的な歯科でのクリーニングを行うことで、細菌の温床となるプラークや歯石の除去が可能になり、口臭予防につながります。

口臭は、対人関係に影響を与えるだけでなく、ご自身の健康状態を知らせる重要なサインでもあります。口の中の健康を整えることは、全身の健康にもつながる第一歩です。もし「最近口臭が気になる」「家族から指摘された」といったお悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。歯科の専門的な視点から、原因の追及と根本的な改善をサポートさせていただきます。

 カテゴリ:未分類

歯周ポケットとは?

歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの間にできる隙間のことを指します。健康な歯ぐきでは、この隙間は1〜2mm程度と浅い状態ですが、歯周病が進行すると歯ぐきが炎症を起こし、歯を支える組織が破壊されることで、隙間が深くなっていきます。これが「歯周ポケット」と呼ばれる状態です。深くなった歯周ポケットの中には、歯ブラシでは届かないプラークや歯石がたまりやすく、さらに炎症を悪化させる原因となります。歯周病が進行すると、最終的には歯がぐらついたり、抜けてしまうこともあります。歯周ポケットの深さは、歯科医院で専用の器具を使って測定することができ、早期発見と治療が重要です。定期的な歯科検診と歯のクリーニングで、歯周ポケットの悪化を防ぐことができます。

 カテゴリ:未分類

歯のクリーニング、なぜ定期的に必要?

毎日の歯磨きだけでは、歯と歯の間や歯ぐきのすき間に残ったプラーク(歯垢)や歯石を完全に取り除くことはできません。これらが蓄積すると、むし歯や歯周病の原因となってしまいます。

そのため、歯科医院での定期的なプロフェッショナルクリーニング(PMTC)が重要です。専用の器具を使って、普段の歯磨きでは落としきれない汚れをきれいに取り除き、歯の表面をツルツルに仕上げることで、汚れの再付着も防ぎます。

また、定期検診の際にむし歯や歯周病の早期発見・予防ができるのも大きなメリットです。初期のトラブルは自覚症状がほとんどないため、早めの対応が大切です。

健康な歯と歯ぐきを保つためには、3ヶ月~6ヶ月に1回のクリーニングを目安に受けることをおすすめします。将来の大きな治療を防ぐためにも、今からのケアが歯の寿命を延ばす第一歩となります。

 カテゴリ:未分類

赤ちゃんの歯磨き、いつから始める?

赤ちゃんの歯磨きは、最初の乳歯が生え始めた頃からスタートするのが理想です。多くの場合、生後6~9ヶ月ごろに下の前歯が生えてきます。この時期から、ガーゼやシリコン製の歯ブラシで優しくふき取る習慣をつけてあげましょう。

1歳を過ぎて歯が増えてきたら、赤ちゃん用のやわらかい歯ブラシに切り替え、1日1~2回の歯磨きを習慣づけます。特に寝る前の歯磨きは大切です。寝ている間は唾液の分泌が減るため、むし歯のリスクが高くなるからです。

赤ちゃんが歯磨きを嫌がることもありますが、無理に行わず、笑顔や歌、遊びを取り入れて楽しい時間にしてあげるのがコツです。保護者のひざの上に寝かせて行うと安定しやすく、お口の中も見えやすくなります。

乳歯は永久歯の健康にも関係する大切な歯です。早い時期から歯磨き習慣を身につけることが、将来の健康な口腔環境づくりにつながります。

 カテゴリ:未分類

ゴールデンウィークの診療に関しまして

5月3日(土)~5月6日(火)は休診です。5月7日(水)より通常通り診療します。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。

 カテゴリ:お知らせ

食後の酸性環境と虫歯予防のポイント

清澄白河駅徒歩30秒の歯医者、にしざわ歯科クリニックです。

食事の後、口腔内は一時的に酸性に傾きます。これは、食べ物に含まれる糖分が口腔内の細菌によって分解される際に酸が発生するためです。この酸により歯の表面(エナメル質)が溶けやすくなり、虫歯のリスクが高まります。特に甘いものや酸味の強い飲食物を摂取した後は、口の中が強く酸性になります。しかし、唾液にはこの酸を中和する力があり、時間が経つと徐々に元の中性に戻っていきます。予防としては、食後すぐの歯磨きは避け、まずはうがいをして酸を洗い流すことが効果的です。また、ガムを噛むことで唾液の分泌を促し、酸の中和を助けることも推奨されます。規則正しい食生活と間食の回数を減らすことも、口腔内環境を良好に保つポイントです。日々のケアを心がけることで、虫歯や歯周病の予防につながります。

 カテゴリ:未分類

安心・安全な診療のための衛生管理体制について

清澄白河駅徒歩30秒の歯医者、にしざわ歯科クリニックです。

歯科治療においては、院内の衛生管理が患者様の健康と安全を守るうえで欠かせません。当院では、感染予防対策として、器具の滅菌処理や診療環境の清掃を徹底しています。治療器具は患者様ごとに高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)を使用し、常に清潔な状態を保っています。また、紙コップやエプロン、グローブなどは使い捨て可能なディスポーザブル製品を活用し、使用後はすぐに廃棄することで交差感染のリスクを最小限に抑えています。診療チェアや周辺機器も、使用後には必ず消毒を実施しています。さらに、スタッフの衛生意識も高く、マスク着用や手指の消毒など、基本的な感染対策を徹底しております。

 カテゴリ:未分類

歯磨きとデンタルフロスの重要性

清澄白河駅徒歩30秒の歯医者、にしざわ歯科クリニックです。

毎日の歯みがきは、虫歯や歯周病を予防するうえで欠かせませんが、実は歯ブラシだけでは歯と歯の間の汚れを完全に取り除くことは難しいとされています。こうした部分に残った食べかすやプラーク(歯垢)は、やがて虫歯や歯周病の原因となるため、補助的なケアが重要です。

デンタルフロスは、歯と歯のすき間に入り込んで汚れを効果的に除去する道具です。とくに歯ぐきの近くの汚れは目に見えにくく、ブラッシングでは届きにくいため、フロスを使うことで清掃効果が格段に高まります。毎日使用することで、口腔内を清潔に保ち、将来的な歯のトラブルを防ぐことができます。正しい使い方を歯科医院で学び、習慣にすることが大切です。

 カテゴリ:未分類

親知らずは抜くべき?残すべき?抜歯の判断基準と治療のポイント

清澄白河駅徒歩30秒の歯医者、にしざわ歯科クリニックです。

親知らず(第三大臼歯)は、10代後半から20代前半にかけて生えてくる奥歯で、上下左右あわせて4本あります。ただし、すべての人に必ず生えるわけではなく、生えてこない場合や、一部だけ生える場合もあります。親知らずは口の最も奥に位置するため、清掃が難しく、むし歯や歯周病のリスクが高くなりやすい歯です。

親知らずを残した方が良いケースとしては、まっすぐに生えており、上下の歯がしっかり噛み合っていて、周囲の歯や歯ぐきに悪影響を与えていない場合が挙げられます。このような状態であれば、将来的にブリッジの支台歯や移植用として活用できる可能性もあります。

一方で、横向きや斜めに生えている親知らず、または半分だけ顔を出しているような場合は、歯ぐきの腫れや痛み、手前の歯への圧迫・むし歯の原因となることがあります。そのような場合は、抜歯を検討するのが一般的です。特に症状が繰り返される場合や、将来的に悪影響を及ぼす可能性が高い場合には、早めの抜歯が勧められます。

親知らずの状態は個人差が大きいため、レントゲンなどで正確な位置や状態を確認し、歯科医師と相談の上、適切な対応を決めることが重要です。

 カテゴリ:未分類