痛くないけど虫歯がある

「痛くなったら歯医者に行けばいいか」と思っている人がいるかもしれません。歯医者は痛みを取る所でもありますから、それで問題は解決できるかもしれません。しかし、虫歯が痛くなってから治療をするのと、痛みが出る前に治療するのとでは雲泥の差があるのをご存知ですか?

虫歯は必ずしも痛みを出すわけではない

痛い歯がないからと言って、「自分は虫歯がない」と思っている人もいます。しかし、虫歯というのはある程度深いところまで行かなければ症状を出しません。しかも痛みなどの症状が出てから治療をすることによって様々なデメリットが起こってきます。

痛みが出てから虫歯の治療をするデメリット

麻酔が効きづらくなる

痛みが強いほど、麻酔が効きづらくなります。何本麻酔を打っても全然効かない場合もあります。その場合は当然、痛みを我慢しながら治療を受けなければなりません。

神経を残せなくなる可能性が高い

歯が虫歯で痛みを出している場合、中の神経を取らなければならなくなっていることがほとんどです。神経を取ると次のようなデメリットがあります。

1.歯がもろくなってしまって将来的に割れたりしやすくなり、歯の寿命が短くなる
2.神経のない歯はだんだんと黒ずんで見た目も悪くなる
3.神経というセンサーがなくなるので、その後ばい菌が侵入やすくなり感染をおこしやすい
4.虫歯だけの治療と違い、回数や金額が多くかかってしまう

早期発見、早期治療の大切さ

虫歯は削って材料で「修復」することはできても、虫歯で失われた歯を取り戻すことは出来ません。歯は削れば削るほど寿命が短くなります。また、詰め物をしたとしても、その後一生大丈夫なわけではなく、いつかは境目から虫歯ができてしまったり、詰め物が取れてしまったりしてその度に状況は悪くなってしまいます。虫歯をなるべく軽い段階で治していくためには、定期的な検診が不可欠です。長くても半年くらいの間隔で検診を受けるのが良いでしょう。

削らずに治る場合も

ごく軽度の虫歯であれば、削らなくても、しっかりとしたブラッシングによるお手入れ、またフッ素などを応用することによって再石灰化により、穴の空いた虫歯になることを防ぐことができます。再石灰化とは、歯の表面が虫歯菌によってつくられた酸で溶かされた部分を、唾液中のミネラル分がくっつくことにより修復する作用のことを呼びます。家庭でフッ素入りの歯磨き粉を使って磨き、定期的に検診をうけ、歯科医院で高濃度のフッ素を塗ることで軽い虫歯なら治ってしまうのです。

歯科医院をぜひ、「痛くなってから行くところ」ではなく「痛くならないようにするところ」に変えていきましょう!

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